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中古不動産への投資は高利回り?新築との違いや注意点とは
不動産投資中古マンション投資物件物件選び
不動産投資を行うにあたって、物件選びは重要な要素の一つといえます。物件を選ぶ際に新築を購入するか、中古を購入するかで迷う方もいるかもしれません。
中古物件を不動産投資の選択肢とする場合、どのような点に注意が必要なのでしょうか。また新築の物件と比べて中古物件にはどのようなメリットとデメリットが存在するのでしょうか。
今回は、中古不動産の定義や特徴から、中古不動産に投資するメリットやデメリットなど、新築の不動産との違いも織り交ぜながら解説していきます。中古物件への投資を検討している方は、判断材料にしてみてください。
中古物件の定義
中古物件の定義は、築1年以上経過もしくは過去に入居実績がある物件のことを指します。戸建て・マンション・アパートどの物件でも定義は変わりません。
また、入居者がいないまま築1年が経過してしまうと、新築物件と呼ぶことはできなくなってしまうため、未入居物件と表記することもあります。
ちなみに長期固定金利型住宅ローンの「フラット35」では、入居者がいたとしてもいなかったとしても、物件が建ってから2年が経つと中古住宅とみなされるようです。
中古不動産の特徴
中古不動産は新築の不動産に比べ、物件価格が安くなる傾向があります。不動産は時が経つにつれ資産の価値が下がっていくという特性を持っています。
ただし、リフォームやリノベーション済みの中古物件などは、資産価値が高くなる場合があります。
また、中古不動産は資産価値が安定しやすいといえます。建物の価値は築20~25年あたりを過ぎると、ほとんど下がりきった状態になるので、資産価値が変わりにくい土地だけの評価となります。
さらに中古不動産に投資する際の特徴として、購入時点で既に入居者がいるケースがあります。これは購入してからすぐに家賃収入を得ることができるという点でメリットだといえます。入居者がいれば購入後に入居者募集などの活動をしなくて良いので、労力も費用も抑えられるでしょう。
新築物件との違い
中古物件と新築物件の主な違いは以下です。
・取得価格は中古物件の方が安くなりやすい
・中古物件の方が利回りは高くなりやすい
・新築物件の方が家賃を高めに設定できる
・新築物件は中古物件に比べ、メンテナンスの費用を抑えられる
・新築物件は最新の設備が用意されていることが多い
・中古物件は新築物件に比べ、資産価値が安定している
まず、中古物件は新築と比較した場合、利回りが高くなりやすい傾向にあります。これは、物件の購入費用が安価となりやすく、なおかつ築年数が長くなると家賃の下落幅も小さくなり、安定した家賃収入を得ることができるためです。
また、新築物件の場合、賃料の設定は購入費用から検討する必要があります。しかし、1人目の入居者が退去した際、もしくは築1年になった際には、新築時の家賃価格を維持するのが難しく、資産価値を維持するためには工夫しなければなりません。
さらに、中古物件は販売されている時点で、ある程度市場の影響を受けており、資産価値が安定しています。また、築古の物件は融資の期間が短くなる可能性もあるものの、その後の運営によって集客できれば利益の確保は困難ではなくなります。
新築はいずれ中古物件になることを想定したうえで戦略を立てていきましょう。
中古マンション投資の利回り相場
中古マンションに投資した際の利回り相場は、約3~8%だといわれています。それに対して、新築マンションに投資した際の利回り相場は約2~5%だといわれており、中古マンション投資の利回り相場の方が若干高くなりやすいといえます。
ただし、上記で示した数値はあくまで相場であり、物件ごとに利回りは異なってくるため、購入前に入念なシミュレーションをしておくべきでしょう。
また、新築は物件の購入価格自体が高い傾向にあるため、利回り相場は低くなりがちですが、収益は大きい場合もあります。さらに中古マンションと違い、新築マンションはメンテナンス費用が発生しにくいといえるので、利回りはあくまで指標の一つ程度に考えておきましょう。
中古物件に投資するメリット・デメリット
ここからは中古物件に投資するメリットとデメリットについて、解説していきます。
メリット
中古物件に投資する主なメリットは以下の3点です。
・価格が安価になりやすい
・利回りが高くなりやすい
・過去のデータを参照しやすい
中古物件に投資するメリットは、購入価格の低さから利回りが高くなりやすい点です。また、購入価格は融資の金額や不動産投資で最も重要な実質利回りにも影響を与えることも把握しておきましょう。
さらに中古物件は過去の運用データを確認できるといった点もメリットとなります。新築物件に投資する場合はノーデータでの投資になるため、過去実績を参照できる点はリスクヘッジにもなるでしょう。
デメリット
続いて、中古物件に投資するデメリットについて紹介します。
・修繕リスクがある
・融資条件が厳しいことがある
・集客には工夫が必要となる
中古物件に投資するデメリットは、築年数が古くなると空室リスクが上昇する点です。その場合、修繕を前提に検討する必要があるため、利回りが悪化する可能性もあります。
また、融資条件は個人の属性が高ければ、カバーできる場合もありますが、築古物件であればローンの返済期限が短くなるケースも想定できます。融資の審査を受ける前から資金計画を立てていても、実際には想定してないかった融資条件を提示される可能性があるので注意が必要です。
中古不動産に投資する際の注意点
中古不動産に投資する際には、注意しておきたいポイントがいくつか存在します。築年数が新築物件より経過しているからこそ、物件購入前にチェックしておきたいポイントも多く存在します。
今回はその中から代表的な3点を取り上げ紹介します。
実際に目で見て確認する
不動産投資で中古物件を選択する場合、Webなどでのリサーチに加えて現地調査も大切です。特に以下のポイントはチェックしておきましょう。
☑物件の外観、雰囲気
☑周辺のアクセス、道路状況
☑地形、どんな道と接しているのか
物件のタイプによって、適しているエリアや立地は異なるといえます。そのため、マンションやアパートを運用する場合は、自分が想定していたものなのかをしっかりとチェックすることが大切です。
特に写真だけでは分からない雰囲気や音、臭いなどに、自ら触れることは大切です。例えば近くに浄水所があるような場所だと、常に特有の臭いを放っていることがあるため、内見にきた入居者候補が選択肢から外してしまうこともあります。
遠方の物件に投資する場合でも、購入前に一度は内見に足を運ぶことをおすすめします。
管理状況の把握
購入前に物件の管理状況を把握しておくことは大切です。
図面のみではなく、建物本体や周辺の細かいところまで把握しておきたいです。ワンルームマンションへの投資だとしても、部屋だけではなく、共有部分や清掃の頻度など事前に把握しておくことで、想定外の事態が発生するリスクを抑えることにつながるでしょう。
過去の修繕記録を確認する
購入後に大規模修繕が必要となった場合、大きな出費が必要になり、キャッシュフローにナイナスの影響を及ぼす可能性があります。
過去の記録を確認できることが中古物件に投資するメリットなので、前回の点検はいつ行われたか、大規模修繕記録はあるか、あった場合は何年前にどの規模の工事が行われたかなど確認しておきましょう。
定期的な点検が行われていることが分かれば、安心して購入の準備を進めることができるでしょう。
最後に
ここまで、中古不動産の基礎的内容から、中古不動産に投資するメリットやデメリット、注意点など、解説してきました。
中古不動産への投資をする場合には、利回りの高さなどのメリットが想定されます。しかし、空室や修繕リスクなどに対しては、リサーチやこれまでの入退去データなどから冷静に判断する必要があるといえるでしょう。
そして、「中古物件で不動産投資をスタートしたい」「メリットや強みは分かったから、デメリットをもっと詳しく知りたい」といった悩みを持つ方もいるでしょう。
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