はじめての不動産投資
不動産投資がミドルリスク・ミドルリターンと言われる理由を徹底検証
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不動産投資は、株式投資やFXなどと比べ、「ミドルリスク・ミドルリターン」だと巷では言われます。
ところが、そもそも不動産投資は株式取引やFXとは根本的に収益の考え方が異なります。株式取引やFXは相場価格の変動を利用した売買によって利益を得る「投機」ですが、不動産投資は、時間とお金をかけて「収益性」を拡大させる「投資」です。そのため、ハイリスク・ハイリターンにはなりにくいのです。
当ページでは、不動産投資がミドルリスク・ミドルリターンと呼ばれる理由について解説し、不動産投資に伴う具体的なリスクと、リスクを抑えるポイントについて説明します。
不動産投資は本当にミドルリスクか

不動産投資は、一般的に株式投資や FX などと比べてミドルリスク・ミドルリターンと言われます。では、なぜ不動産投資はミドルリスクと呼ばれるのでしょうか。
不動産投資が株式投資と比べて相対的にリスクが少ない理由は、 不動産は値動きが緩やかなためです。
国土交通省が毎月公表している「不動産価格指数」(=不動産価格の動向を指数化したもの)によれば、2013年初めごろからマンションの価格指数はめざましい上昇は見られますが、住宅地と戸建住宅地には大きな変化は見られません。
マンションの価格指数については価格の変動が大きく、指数の上昇が始まった2013年3月が104.0であり、2019年3月が148.3と、比較して44.3も指数が上昇しております。しかし、指数の変動幅は、毎月平均0.6ポイント程度の上昇傾向にあることがわかり、値動きは長い時間をかけて緩やかであり、一貫性があります。
不動産は、人間の「居住」という生活に関わる重要な資産のため、価格が乱高下するようなことは基本的にありません。また、都心部の不動産であれば、人口が密集しているため、常に需要があります。そのため、価値が下落することはあっても0になることはありません。
ところで、株式取引や外国為替は、価格相場の変化を利用して、その差額で利潤を得るという「投機」的な手法です。売買によって利得が発生するのであって、それ自体に大きな価値があるわけではありません。
一方で、不動産は、それ自体が収益を生み出してくれる資産です。物件に入居者が入れば、安定した賃貸収入が得られますし、値動きが緩やかなため安定した資産として保有できます。このように、不動産自体が持つ収益性という性質が、価値の下落を下支えするため、不動産投資はFXや株式投資などと比べて「ミドルリスク」と呼ばれているのです。
不動産投資は本当にミドルリターンか
では次に、不動産投資が株式投資やFXと異なり「ミドルリターン」と呼ばれる所以を見ていきましょう。
それは、不動産投資による利得が「短期的ではなく長期的」なものであり、「大幅な変動が少なく安定している」ためです。不動産投資は、家賃収入によって、安定したリターンが得られることが最大のメリットです。
一方で、株やFXとは異なり、不動産は売買に時間がかかるうえに価格の変動幅が小さいため、売買による短期的なリターンを期待することは難しいでしょう。
不動産投資は、長い時間をかけて収益性を育てていくものです。投資した自己資金が即座に何倍もの価値になって返ってくることは、通常考えられません。不動産投資を始めるということは、不動産賃貸業を「起業する」のと同義です。
不動産は、相場取引によって短期的に収益をあげる「投機」には不向きです。事業を「拡大する」ことで収益幅を上げられるという「投資」的な側面を強く持つため、不動産投資はミドルリターンと呼ばれているのです。
不動産投資のリスクは「レバレッジリスク」「空室リスク」「家賃相場の下落」など
ところで、不動産投資も「投資」である以上ある程度のリスクは存在します。不動産投資における主なリスクは
- ・レバレッジリスク
- ・空室リスク
- ・家賃相場の下落
などが挙げられます。
まず、レバレッジリスクとは、自己資金以上の金額を投資することにより、事業が失敗したときに多額の債務を抱えてしまうというリスクのことです。不動産投資は、不動産を購入するために、多くの場合銀行から多額の融資を受けます。
銀行からの融資によって、自己資金の何十倍もの金額を投資することによって、利回りが悪くなったときに売却しても、手元には多額のローンが残るというケースもよくある話なのです。
不動産投資の場合、自己資金以上の金額を投資するレバレッジリスクは高いといえるので、投資金額の設定は慎重に行う必要があります。
また、「空室リスク」と「家賃相場の下落」という二つのリスクは、不動産投資をするうえで常につきまとってくるものです。
「空室リスク」とは、物件に入居者が決まらず、家賃収入が得られないということです。そして、「家賃相場の下落」というのは、人口減などにより、居住用住居の需要が減り、価格が下落してしまうということです。
不動産投資で収益をあげるためには、主に「空室リスク」と「家賃相場の下落」という二つのリスクに対策を打つということが重要になってきます。
また、その他不動産投資のリスクとして、災害による不動産の倒壊によって、物件の価値が損なわれてしまうことや、不動産は売却に時間がかかることなどが挙げられます(不動産投資に潜むリスクとは?事前に知っておくことで危険を回避しよう)。
不動産投資のリスクを最小限に抑えるポイントは「物件選び」と「物件管理」

不動産投資のリスクを最小限に抑えるためには、まず不動産に関する知識をきちんと勉強しておくことが不可欠です。
不動産投資の取引がどのように行われるのか、 物件の管理はどのように行うのかなど、様々な知識を勉強しておく必要があります。不動産投資のリスクを抑えられるかどうかは、具体的にいえば「物件選び」と「物件管理」の二つでどれだけリスク回避できるかにかかっています。
【物件選び】
「物件選び」に関しては、「相場より高い値段で買わない」ということと、「空室リスクが高い物件を買わない」ということが重要になります。
ポータルサイトやウェブサイトを利用して、ねらいを絞っているエリアの不動産の相場価格について念入りに調べておくようにしましょう。優良な不動産会社のメルマガなども有効です。
そして、立地がいい物件を取得することが、空室リスクを下げる大前提となります。建物自体や管理体制は不動産を取得した後に改善することができますが、立地に関しては自分の力だけでは改善することが非常に困難だからです。
また、サブリースを利用することで、空室リスクを回避する方法もあります。サブリースとは、建物所有者が不動産会社に一括で賃貸し、不動産会社が一般の入居者に又貸しするという方式です。
サブリースでは、建物所有者は相場の家賃よりも安い価格で不動産会社に貸すことになりますが、空室リスクを不動産会社が負担することになるので、不動産投資初心者にはオススメの投資手法です。
【物件管理】
「物件管理」では、「物件の価値を上げる」ということが重要になります。
居住者にとって快適な居住環境を整備することができれば、物件の需要は増大するので、空室リスクの対策になります。また、近隣区域の家賃相場が下落したとしても、高所得者向けの設備が充実した賃貸物件としてのポジショニングができていれば、影響を免れることがあります。
物件の価値自体が低くなっていくと、単純に利回りが悪いだけではなく、家賃の滞納トラブルが起きがちな物件になってしまいます。
施設の老朽化に伴い、修繕費などのランニングコストも高くなるため「物件の価値を上げる」という努力は、不動産投資のリスクを抑えるうえで王道とも呼べる方法です。
これらの知識を踏まえて信頼できる管理会社を選び、しっかりと運用管理をしてもらいましょう。
不動産投資は、知識と経験次第でローリスク・ハイリターンになる
不動産投資は、ミドルリスク・ミドルリターンの投資ですが、知識と経験次第でローリスク・ハイリターンへと事業を成長させることができる手法です。
不動産投資がミドルリスク・ミドルリターンと呼ばれる理由は、不動産自体の価値が安定しており、価格が乱高下するようなことが基本的にないためです。
価格が購入時の何倍にも膨れ上がるようなハイリターンを望むことは難しいですが、長期的に安定して家賃収入が得られるというミドルリターンが不動産投資の最大の魅力と言えるでしょう。
不動産投資について知りたい、学びたい人は不動産投資セミナーや個別面談で知識を手に入れることをオススメします!
