はじめての不動産投資
不動産売買でよく使う用語20選!不動産投資初心者は必見
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「不動産投資を始めよう」とネットや書籍を見てみたものの、不動産の専門用語ばかりで、何を意味してるのかが理解しにくいといった経験をしたことがある人は多いでしょう。
不動産投資が初めての人にとっては、不動産投資を始める前に「何を知っておかなければならないかわからない」「そもそも出てくる単語が理解できない」という問題があります。
運用や管理は不動産会社に任せられるとはいえ、ある程度の不動産における知識がないと、不動産投資で成功するのは難しいといえます。
今回は、不動産投資を行ううえで、これだけは知っておきたいという用語を20個用意してわかりやすくまとめました。
不動産投資ビギナーの人は、当記事にさらっと目を通しておくだけでも、今後の知識習得に差がでますので、ぜひ一緒に確認してみましょう。
記事INDEX
建物に関する用語
まずは、建物に関する基礎的な用語から紹介していきます。
SRC・RC造り
【SRC造り】
鉄筋コンクリートに鉄骨を内蔵させた建築構造のことです。頑丈で耐久性に優れている建物構造で、高層階マンションなどが該当します。
【RC造り】
鉄筋コンクリートで作られている建築構造のことです。こちらも頑丈ですが、SRCよりも小~中高層階マンションに適用されることが多いです。
物件選びは「建物の構造」にも着目すべし!構造別のメリットデメリットで詳しく解説しています。
耐用年数
物件などを購入してから徐々に価値が下落し、価値が0円になるまでの年数のことを指します。
☑SRC・RC造:耐用年数は47年
☑重量鉄骨(S造):耐用年数は34年
☑木造(W造):耐用年数22年
物件選びは「建物の構造]にも着目すべし!構造別のメリットデメリットで詳しく解説しています。
固定資産税評価額(こていしさんぜいひょうかがく)
固定資産税評価額は、毎年1月1日の標準地の地価公示価格の約70%に相当します。固定資産税評価額で固定資産税や都市計画税、不動産取得税、登録免許税の税額が決まってきます。
また、相続税の算出時には固定資産税評価額が用いられ、現金などを相続する場合に比べ、不動産を相続する場合は相続税が節税できる効果があります。
不動産売買に関する用語
次に不動産の売買に関連する用語を紹介していきます。
媒介契約
不動産業者と物件を売却するときや、物件を探してもらうときの契約のことを媒介契約といいます。媒介契約には一般、専任、専属専任と三種類あります。複数の業者に依頼をする場合は一般媒介契約になります。
登記事項証明書(とうきじこうしょうめいしょ)
登記事項証明書は、不動産の権利や概要について記載された不動産登記簿謄本に書かれていることを書面にしたものです。登記事項証明書は法務局に申請して取り寄せます。物件を買う場合その物件の登記事項証明書を取り寄せれば、本当の持ち主がわかります。不動産詐欺などの防止にも活用できます。
瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)
「瑕疵担保責任」とは、売買契約締結時(物件購入時)に欠陥やキズ(瑕疵)があった場合、売り主に対して損害賠償を請求できることを認めた法律のことです(物件購入後1年以内)。
減価償却(げんかしょうきゃく)
「減価償却」とは、建物の価値が毎年減少していくうえで、その減少分を損失として所得から償却費として差し引くことがでる仕組みのことです。建物の価値は最終的にゼロになるので、購入費用分を所得から引いて税負担を軽くすることができます。
所有権
自由に使用、処分できる権利のこと。不動産投資においての所有権は、投資を考えるうえでとても重要な要素となります。
区分所有権
区分所有権とは分譲マンションの1戸の所有権のことを指します。土地の権利も所有していることを覚えておきましょう。
団信
団信とは「団体信用生命保険」の略で、ローン返済中に収入が激減したり、身体を壊してしまったりすることも考えられるため、もしものことがあった場合に保険金によって不動産ローンの残債が弁済される保証制度です。マイホーム購入時などにも団信が適用されます。救済措置のようなものとして覚えておきましょう。
不動産投資に関する用語
不動産投資をする際に利用する用語を紹介していきます。
ネット(実質)利回り&グロス(表面)利回り
利回りとは、元金に対する利益配当の割合のことをいいます。
【ネット利回り】
「ネット利回り」は「実質利回り」とも呼ばれる利回りの呼称です。年間の賃料収入から管理費や税金などの諸経費を差し引いた数字を、物件価格に仲介手数料や各種税金などを足した数字で割り戻して求められる利回りのことです。
ネット利回りは、グロス利回りよりも正確に現実的な利回りを計算できる方法です。
【グロス利回り】
一方「グロス利回り」とは「表面利回り」とも呼ばれ、年間の賃料収入の総額を、物件価格で割り戻して求められる利回りのことを指します。
ネット利回りよりも正確な計算ではありませんが、年間賃料÷物件価格×100という計算式で求められるものであり、投資用物件を探す際の1つの目安として用いられています。
インカムゲイン・キャピタルゲイン
【インカムゲイン(家賃収入)】
「インカムゲイン」は資産を保有することで安定した収入を継続的に得られる利益のことです。不動産投資の場合は、家賃収入がこれにあたります。毎月おおよそ決まった金額を長期に渡って受け取れるのが魅力です。
【キャピタルゲイン(売買利益)】
「キャピタルゲイン」は保有資産を売却することで得られる売買差益のことです。不動産投資においては、物件購入時の価格より高く売却することで得られる利益のことを指します。
インカムゲインと違って非常に大きな金額の利益となりますが、投資元本自体が減ってしまうため、損失が出るリスクも大いにあります。
法定耐用年数(ほうていたいようねんすう)
法定耐用年数は、建物が法律で定められた年数までしか利用できないことを意味しています。法定耐用年数で家賃や利回り、減価償却費が決まるものです。
たとえば、法定耐用年数30年の場合、30年過ぎたら居住用に使えなくなるために解体になります。よってそれまでに投資元本を回収し、尚且つ利益になる家賃設定をする必要があります。
サブリース契約
不動産投資において、一括借上を不動産業者が行い転貸することです。入居者が居なくてもオーナーに賃料が入ることが特徴であり、空室リスクの軽減に繋がりますが、得られる賃料は満額ではないため満室経営をしている場合は損をすることもあります。サブリース契約は集金代行契約で行うサービスも不動産業者が行います。
リフォーム&リノベーション
【リフォーム】
入居者が退去したあと、次の入居者が入る前に原状回復(入居前と同じ状態)にすることです。悪い状態を良い状態に戻すという意味があります。
【リノベーション】
リノ―ベーションは現状回復のリフォームとは違い、大規模工事を行い新築時以上の価値を持つ物件に作り変えることを指します。リフォームは原状回復、リノベーションは価値を向上させるものと考えましょう。
また不動産投資においては、中古物件のポテンシャルを向上させ、集客力を向上させる効果もあります。
レバレッジ
他人の資本(不動産投資ローン)を使うことで、少ない資金で大きな金額の運用を行い自己資本に対する利益率を高めることを指します。不動産投資はレバレッジ効果の高い投資手法だといわれています。
元金均等返済(がんきんきんとうへんさい)/元利均等返済(がんりきんとうへいんさい)
元金均等返済と元利均等返済はローンの返済方法です。元金均等返済は、元金を一定額ずつ返済して金利も払うため、最初の支払総額が一番多く、徐々に返済額が少なくなっていく返済方法です。
元利均等返済は、返済額が固定で返済が進むにつれて元金の返済額が増えていきます。元金均等返済と比較すると、返済期間も長く払う利息も増えますが、毎月の支払いが一定で、元金均等返済よりも最初の支払いが少ないので、毎月の返済額を抑えたい場合はこの返済方法を選ぶケースが多いでしょう。
出口戦略
出口戦略とは、不動産投資を運用するにあたって売却やリファイナンス等を考えておくことです。不動産を購入する段階で出口戦略まで視野に入れておくのが理想的です。
フリーレント
建物等の賃貸契約において、一定期間、賃料を無料にすることを指します。フリーレント契約などとも呼ばれます。入居者にとってフリーレントはみ魅力的ですので、入居者獲得のための対策として行われることがあります。
修繕積立金
マンションなどの修繕にかかる費用をあらかじめ積み立てておくことです。区分マンションの場合は、修繕費を皆で積み立てていくという発想があります。
不動産用語の勉強方法は?
不動産投資を始める際に、不動産のことについて勉強するのは良いことです。用語の意味を覚えるのも大切ですが、宅建士の資格をとるわけではないので、わざわざ用語集を買って不動産用語を頭に詰め込むという方法はあまりおすすめしません。
それよりも、書籍やインターネットの記事等で不動産投資について勉強していく中で、わからない用語が出てきたら、都度その意味を調べる方が効率的であるといえます。
不動産投資に関連する用語は非常に多く、実際には賃貸オーナーが知らなくても良いようなものもあります。そのため「必要な知識を習得する」という流れの中で出現した用語の意味だけ理解すれば良いでしょう。
最後に
今回は不動産売買でよく使う用語を20程紹介してきました。
上記で紹介した20の用語は最低限知っておきたいもので、他にも覚えておきたい不動産投資用語は多くあります。税金関係と契約関係、利回りの計算方法、立地条件については勉強しておいた方が不動産投資の成功率も高くなります。
そうはいっても、すべてを覚える必要などなく、個人で知識を仕入れるのに自信がない人や、勉強する時間が取れそうにない人は、セミナーや個別相談で不動産投資のプロ(アドバイザー)に直接質問や相談をすると効率的でしょう。