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日本の不動産相場はどう推移する?投資家が押さえたい長期トレンドの傾向とは


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日本の不動産相場はどう推移する?投資家が押さえたい長期トレンドの傾向とは

不動産投資をするにあたって、不動産相場やトレンドなどの情報収集をすることは大切です。不動産の価格は、金融商材などと比べると比較的変動しにくいといわれていますが、コロナ禍や東京五輪の開催もあったりと、多少なりとも影響があるのではないかと感じている人も多いのではないでしょうか。

この記事ではそんな方々のために、これまでの不動産価格の推移から今後の予測に加え、投資家が抑えたい今後のトレンドなど解説していきます。

これまでの不動産相場

まずはこれまでの不動産相場について見ていきましょう。これまでの推移を把握することで今後の予測も立てやすくなるでしょう。

不動産価格の推移

(国土交通省『不動産価格指数』令和3年7月30日発行)

上のグラフは国土交通省が令和3年7月30日に発表した資料の一部を抜粋したものです。住宅用不動産における不動産価格指数の推移を表しています。

不動産価格指数とはIMFなどによる国際指針に基づき、不動産市場価格の動向を表す数値です。

まずグラフの住宅総合を見ると、2013年から右肩上がりで上昇しています。その中でも特にマンションの伸び幅は著しく、今後も不動産価格指数が上昇していくことが予測できるでしょう。

2020年の7月あたりに一度下落していますが、これはコロナウイルスの影響であると考えられます。ただし、その後はすぐに回復しており上昇傾向に戻っています。

(国土交通省『不動産価格指数』令和3年7月30日発行)

こちらの表も国土交通省が発表した資料の一部を抜粋したものであり、2021年4月時点における不動産価格指数の前月比を地方別に記したものです。

こちらを見ても、全体的に対前月比を上回っており、マンションに関しては全ての地域で大幅なポイントアップとなっています。

住宅地や戸建住宅では一部の地域で前月を下回っていますが、住宅総合ではプラスとなっており、特定に地域だけ著しく不動産価格が下落しているといったことはなさそうです。

コロナや東京五輪の影響は?

コロナウイルスの感染拡大は経済的に大きなダメージを与えました。不動産業界でも資材の搬入が遅れることで物件の施工や引き渡しが遅れたりなど、少なからず影響はあったでしょう。また一年の延期はあったものの、東京五輪は2021年夏に無事開催され、閉幕した後には不動産価格にどのような影響を与えるのかは気になるところです。

まずはコロナウイルスによる影響があったのかを見ていきましょう。先程のグラフにもあったように、2021年4月時点で大きな下落は見られません。

2020年の上半期にはマンション、住宅地、戸建全てにおいて、若干の下落はあったものの、その後回復しています。コロナウイルスの影響だけで考えれば、今後さらにコロナが落ち着けば価格上昇の流れは回復していく可能性が高いでしょう。

次に東京五輪の影響について見ていきます。

(マンションリサーチ株式会社:記事詳細 https://t23m-navi.jp/magazine/editorial/news/tokyo23ku-2021pricerise/

上のグラフは不動産ポータルサイト「マンションナビ」を運営するマンションリサーチ株式会社が発表した東京都23区全域の中古マンションにおける平均成約坪単価の推移を表したものです。

東京五輪の閉幕によって不動産価格が下落するという意見もありますが、2021年の23区の平均成約坪単価は、前年である2020年、前々年である2019年と比べると大幅に高騰しています

価格の高騰に至っている理由の1つに、物件の供給が減少しているということが考えられます。需要と供給がともに下がったため、価格は高騰しているという見方もあります。

また、東京五輪が閉幕しても、インフラの整備が進められていくことや、選手村がマンションに転用され販売されることもあり、不動産価格にはさほど影響はないのではないかともいわれています。

今後の不動産価格はどうなる?

コロナウイルスや東京五輪の影響で、今後の不動産価格がどうなるかには賛否両論あります。その中でも上記の二つ以外に今後の不動産価格に影響を与える要素として、2022年問題と2025年開催予定の大阪万博があります。

まず、2022年問題から紹介します。
2022年問題とは2022年以降に、市場への宅地の供給が急増し、不動産価格が大幅に下落する恐れがある問題です。

なぜこんなことが起きるのかというと、生産緑地の指定を受けていた農地の大半が2022年に期限を迎えることが原因にあります。

生産緑地とは農地を所有している人が農業を行うことを条件として、固定資産税や相続税などで税制上の優遇を受けられる農地のことをいいます。これは1992年の生産緑地法で定められました。しかし、生産緑地の指定を受けられるのは30年間であり、指定を解除されると、所有者には宅地と同水準の高額な固定資産税がかけられます。

これを避けるため、農地の所有者は宅地に転用して売却することが想定できます。

生産緑地に認定されている土地のほとんどが三大都市圏特定市内に集中しており、合わせると1.2万ヘクタールほどの広さになります。そして2022年にはこのうち約8割の指定が解除される予定です。

2022年問題は不動産価格の下落をもたらす要素です。一方で、2025年開催予定の大阪万博は不動産価格を上昇させる可能性を持っています。

東京五輪の開催では、建設やインフラ整備が進んだことによって、早い段階から地価上昇が起こりました。
これと同じように関西圏でも都市のインフラや不動産開発が活発化し、不動産価格が上昇するだろうといわれています。

不動産投資のカギは人口推移と立地条件にある

紙とタブレットを見る男性

不動産投資における物件選びは人口推移と立地条件を踏まえて検討する必要があります。

首都圏、都心部は「駅力」「住みやすさ」などの利便性も強く重視されるため、いくら物件が魅力的であっても、条件が揃わないと入居者がそぐわない結果となってしまいます。投資物件を選ぶのであれば、都心部であっても上記の条件を含めて検討すべきです。

東京都心ではすでに多くのマンションやアパートが立ち並んでおり、一部では供給過剰という声も聞かれます。

確かに東京都は今後も人口増加が期待できますが、全国的に人口が減り続ける中、東京都自身も人口の大幅な伸びは期待できず、人気の物件は23区と駅に近い条件の良い場所に集約していくと考えられます。

国内人口の推移

まずは、最新の人口統計から、不動産投資に関わる国内の人口の推移と今後について見ていきましょう。

2050年に労働人口40%減、人口1億人割れ

総務省が2006年に発表した「我が国の人口の推移」によると、2015年時点で約1億2500万人だった日本の人口は、2050年にはついに1億人の大台を割り込み約9,700万人になることが予想されています。

また、労働人口の減少はさらに顕著で、2050年には約40%減となる約5,200万人になると予想されます。当然、不動産投資において人口が減れば市場が小さくなっていくので、今後の動向には注視し続ける必要があります

都市部と地方の人口が二極化

国内人口は長い下降トレンドになっていることは広く知られていますが、エリアによっては人口増加が期待される場所もあります。

減少を続けている国内の人口に対し、東京圏では今後も人口が緩やかに増え続けるという意見もあります。

また、ここで注目したいのが世帯数の増加です。東京圏では世帯数は増え続け、2025年がピークになるといわれています。これらのことから、全国的には人口の減少による需要減少が心配されるものの、不動産投資において首都圏はまだまだ十分な市場が残ると期待されています。

2030年の各都道府県の人口は、2015年比で東京、沖縄が100%を超えたほか愛知、神奈川、埼玉などでいずれも100%近い人数を保つと予想されます。

ですが全国的には、今後人口が伸びるか微減に留まる都道府県は、ほとんどが首都圏と大阪、名古屋など経済規模の大きいエリアです。

東京都の人口推移を見てみると、中野区、北区、江戸川区、足立区を除く18区で、今後30年間人口が増加する見込みとなっており、中央区、港区、千代田区に至っては2015年比で130%増加するとされます。

上記データを加味して考えても、不動産投資において東京はやはり魅力的な市場として今後も注目されることは間違いないでしょう。

トレンドを押さえた今後の不動産投資

人口推移に加え立地条件を加味すると、今後、東京や大都市以外では、不動産取引が厳しくなるであろうと予測されています。

一方で、都市部における単独世帯の数は年々増加を続け、不動産業界では単独世帯向け不動産投資が今後のトレンドになるのではないかと噂されています。

都市部の単身世帯は需要が安定

人口減少が続く中、単独世帯数については2030年までは継続して増加が見込めると期待されています。

2030年には2000万世帯を超えるとされる単独世帯について、不動産投資家は引き続き注視したいところです。不動産投資を行う上で人口推移や単身者の流入数をチェックすることを習慣化すれば、投資物件を増やすときも指針となります。

ミクロな視点でニーズを探ろう

家の模型を虫眼鏡で見る女性

人口統計は不動産市場全体の流れを掴んだり、ある地域での入居付けを測る一つの目安として活用できます。ただし、いくら人口が増加するエリアでも不便な場所、ニーズのない物件に人は集まらないので、よりミクロな視点から入居者のニーズを探ることも大切です。

例えば、ビジネス街付近は住みやすいとは思えませんが、人気のあるビジネス街付近の物件にはどのような条件があるのか、年代や性別、家賃相場感など、実際にあらゆるパーソンを想定して入居者のニーズを探るなどするといいでしょう。

また、土地に関しては場所や大きさで価値が決まってしまうものの、建物自体は間取りの変更やリノベーションで価値を高めることもできます。

建物自体が貴重、特徴的な構造などの場合は、リノベーションを実施し、設備のみ近代的に整えるだけで大きな価値を生むケースもあります。

最後に

ここまで、これまでの不動産価格の推移から今後の予測に加え、投資家が抑えたい今後のトレンドなどについて解説してきました。

不動産投資をする上で、不動産相場を把握しておくことは大切です。特に不動産相場に影響を与えるであろう要因についても、情報収集し分析力を高めることで、今後の価格推移を予測できるようになるでしょう。

また、少子高齢化とそれに伴う人口減少の影響で、日本での不動産投資には未来がないと悲観する人もいますが、ミクロの視点で分析をすれば都心への一極集中により人口の増えるエリアや立地の良いエリアには不動産のニーズがあることが分かります。

表面的な情報に惑わされず、綿密な分析をして利益を生む不動産投資を心掛けましょう。


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